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 「済州4・3」第50周年記念国際学術大会
 テーマ「21世紀東アジアの平和と人権」
                          1998.8.21〜24 済州グランドホテル

プログラム

【第1日】 8月21日(金)
    ・劇団「漢拏山」公演
    ・歓迎式
    ・ゲストスピーチ
    (1) 東ティモールの民族自決闘争とアジア太平洋地域の人権   ジョゼ=ラモス=ホルタ
    (2) 済州島4・3事件、台湾白色テロルと日本の責任   田英夫
【第2日】 8月22日(土)
    主題1:東アジア冷戦と民衆
      (1) 沖縄の反基地闘争と東アジアの平和創造
         報告:新崎盛暉(沖縄・沖縄大教授)
         コメント:朱徳蘭(台湾・中央研究院中山人文社会科学研究所研究員)
      (2) 台湾白色テロルから見た日米の対中国戦略
         報告:林書揚(台湾代表団団長)
        コメント:劉進慶(日本・東京経済大学教授)
      (3) アメリカの朝鮮半島戦略と朝鮮の分断――4・3抗争を中心に
         報告:姜禎求(韓国・東国大教授)
         コメント:吉田康彦(日本・埼玉大教授)
      (4) 日米軍事同盟の変質・強化とアジア
         報告:浅井基文(日本・明治学院大教授)
         コメント:李三星(韓国・カトリック大教授)
    主題2:冷戦体制暴力と東アジアの女性
      1) 暴力と女性
        (1) 帝国主義と性暴力
          報告:藤目ゆき(日本・大阪外国語大助教授)
        (2) 国家暴力と女性体験――済州4・3を中心に
          報告:金成禮(韓国・西江大副教授)
        (3) 女性に対する日常的暴力と人権
          報告:竹下小夜子(沖縄・琉球大講師、精神科医)
      2) 冷戦体制と女性・事例報告
        (1) 台湾白色テロルと女性
          報告:馮守娥(台湾地区政治受難人互助会)
        (2) 戦争と米軍政下の沖縄――歴史に翻弄された女性たち
          報告:新垣安子(沖縄・移民史研究家)
        (3) 5月民衆抗争と女性の参加
          報告:安聖禮(韓国・光州広域市議会議員、5・18特別委委員長)
        (4) 4・3を通じて見る女性の人権侵害事例
          報告:呉金淑(韓国・済州4・3研究所研究員)
【第3日】 8月23日(日)
    主題3:冷戦体制下、良民虐殺・弾圧の実状
      (1) 済州4・3良民虐殺事件
        報告:梁祚勲(韓国・済民日報編集局長)
      (2) 麗順事件の回顧
        報告:金鶏有(韓国・歴史学者)
      (3) 光州民衆抗争と5月運動
        報告:鄭根埴(韓国・全南大教授)
      (4) 台湾少数民族の民族解放運動
        報告:ワタン・タンガ(漢名・林昭明、台湾・50年代白色テロル政治受難者原住民代表)
      (5) 白色テロル政治下の台湾政治犯
        報告:呉■培(台湾地区政治受難人互助会代表)
         〔■は「樹」の「木」へんを「さんずい」に替えた字〕
      (6 )台湾50年代白色テロルの証言
        報告:厳秀峰(台湾地区政治受難人互助会員、世界翻訳社社長)
      (7) 冷戦下、民族教育権擁護闘争としての阪神教育闘争の経験
        報告:申仁弘(元・西宮阪神初級学校教育闘争委員)
    主題4:東アジア平和人権運動の連帯と展望(分科会討論)
      1) 「女性と暴力」分科
      2) 「平和の理念・運動」分科
      3) 「文芸と映像」分科
      4) 「政治受難者連帯」分科
      5) 「労働人権」分科
      6) 「日帝の過去清算」分科
    ・ノレペ「コッタジ」公演
【第4日】 8月24日(月)
    主題5:まとめ(各事務局のアピール発表など)
    主題6:「済州4・3」50周年記念歴史巡礼(フィールドワーク)

日本事務局の活動(1997.3〜1998.8)

(1) 事務局会議
    (1)1997/3/24   (2)4/14   (3)5/12   (4)6/11   (5)7/8   (6)7/26   (7)8/23   (8)9/23   (9)10/9   (10)10/27   (11)11/21   (12)12/23   (13)1998/1/9   (14)1/15   (15)2/10   (16)3/6   (17)4/7   (18)5/12  (19)6/15   (20)7/8   (21)7/31  (22)8/15
(2) 合同事務局会議
    1) 1997/4/20(日本) 於:部落解放、教育・研究センター
      韓国から姜昌一さん、台湾から林書揚さんが出席
    2) 1998/7/11-12(韓国) 於:済州ユースホステル
      台湾から曽健民さん、臧汝興さん、沖縄から高良鉄美さん、日本から徐勝さん、高正子さん、藤永が出席
(3) 事務局学習会・親睦会
    1997/7/31 陳明忠・馮守娥ご夫妻を囲む会
    1998/1/24 台湾からのお客様を囲んで
    2/23 林書揚先生を囲む会(台湾50年代白色テロル補償法案に関する報告)
    3/13-15 沖縄交流会・フィールドワーク
      沖縄から新崎盛暉さん、高里鈴代さんが報告、関西から藤永が報告
    5/23 事務局学習会:テーマ「東アジアの冷戦とおんなたち」
      藤目ゆきさん「帝国主義と性暴力――1945-1956年 日本女性の体験を中心に」
      吉岡数子さん「学校教育のなかで作られてきた『おんな』の規範」
(4) 公開行事
    a) 台湾シンポジウム報告集会(1997/6/22 ピース大阪)140名
      テーマ「東アジアの冷戦と戦後補償を考える」
      総論:徐勝さん
      パネルディスカッション:松沢哲成さん、宋連玉さん、猪八戒さん、杉原達さん(コーディネーター)
    b) 公開学習会
      1) 1997/9/23 アピオ大阪 90名
        ドキュメンタリービデオ「眠れない喊声」上映会――制作者金東満さんを囲んで
      2) 10/31 弁天町市民学習センター 35名
        文京洙さん「4・3事件の歴史的評価をめぐって」
      3) 11/30 部落解放、教育・研究センター 170名
       金石範さん・陳映真さん、講演と対談の集い「文学からみた民衆の受難と復権――冷戦下の東アジアから日本を問う」
      4) 1998/1/30 弁天町市民学習センター 65名
        李景aさん「朝鮮の解放から分断への分岐点――4・3事件前後の国内情勢」
      5) 4/26 大阪市立中央青年センター 55名
        金昌厚さん「済州島は4・3事件50周年をどう迎えたか」
      6) 6/7 アピオ大阪 110名
       テーマ「東アジアの平和を創造する――沖縄から、朝鮮・韓国から、中国から日本へ」
       新崎盛暉さん、浅井基文さん、徐勝さん(司会)
(5) 出版・普及活動
    a) 『台湾シンポジウム報告集』発行(1997/11/30)700部
    b) 資料集『東アジアの冷戦と済州島4・3事件 白色テロル第2集』発行(1998/4/3)1000部
    c) ビデオ「眠れない喊声」日本語版制作(1997/9)
    d) ビデオ「レッドハント」日本語版制作(1998/1)
    e) カセットテープ「安息歌」制作(1997/10)
    f) 小冊子『陳映真の世界 台湾現代史の闇に分け入る』発行(1997/10/1)非売品
    g) 事務局通信の発行 (1)1997/5/31  (2)6/21  (3)7/26
(6) 情宣活動・アピール
    a) 台湾シンポジウム「御礼と御報告」発送(1997/5/29付)
    b) 声明書「徐俊植氏を即時釈放し、済州4・3事件真相究明作業への妨害行為を即時中止せよ」発表(1997/12/15付)
    c )済州シンポジウム「よびかけ文」「ご支援のお願い」発送(1997/12/23付、呼びかけ人65名)
(7) レッドハント上映会
    a) 試写会:1997/2/6(大阪)
    b) 各地上映会:1997/2/14(大阪) 2/22(東京) 2/25(大阪) 3/11(大阪) 3/27(東京) 4/1(大阪) 4/3(武蔵野) 4/3(京都) 4/18(山口) 5/9(尼崎) 5/11(東京) 5/21(大阪) 6/12(東大阪) 6/13(神戸) 6/19(京都) 6/20(名古屋) 6/30(札幌) 7/4(仙台) 7/18(枚方)
(8) 東京グループの活動
    1998/2/28発足
    3/21レッドハント上映会
    4/29「眠れない喊声」上映と金昌厚さん講演会
    7/26結団式予定
※沖縄事務局は7月22日に結団式、「レッドハント」上映

呼びかけ文  一九九七年二月、台北で「東アジアの冷戦と国家テロリズム」と題する国際シンポジウムが開催されました。四日間にわたるシンポジウムには、台湾をはじめ韓国、沖縄、日本などから二六〇名がつどい、犠牲者の追悼、学術報告、証言、文化座談会、受難地フィールドワークをおこないました。

 この活動を通じて明らかになってきたのは、台湾の一九四七年二・二八事件や五〇年代白色テロルの問題、済州島の四八年四・三事件の問題、朝鮮半島の南北分断の問題、沖縄の米軍基地の問題等々が、東アジアという共通の場のなかで互いに連関しているとともに、この百年の日本の歴史と現状に関係しているという事実であり、確認されたのは、各地の受難者の歴史を掘り起こし、民衆史のなかに位置づけ復権させる国際的な共同作業の意義です。

 知られているように、朝鮮半島において、南だけの単独政府が樹立されようとしていた一九四八年四月三日、済州島では南北分断に反対し、統一された民主国家の建設を訴える民衆蜂起が発生しました。このいわゆる済州島四・三事件の弾圧の過程で、少なくとも三万人以上の住民が殺害されたといわれています。現在、済州島では、長く闇に葬られてさたこの事件の真相を究明するための作業が、官民双方で進行しています。

 こうした状況の中で、四・三事件五〇周年をむかえる済州島で国際シンポジウムを開催しようという声が生まれ、さる八月にソウルで発足した「東アジアの平和と人権問題韓国委員会」(仮称)が窓口となって、シンポジウムの実現に向けて準備が始まっています。

 日本は、アジアヘの侵略と植民地支配を通じて自国の「近代化」を強行してきました。そして戦後は、冷戦体制を利用して、戦争責任の追及を免れ、朝鮮戦争によって復興特需に潤う一方、アメリカ占領政策の転換に呼応して、在日朝鮮人・中国人の諸権利を奪い、自主的な闘争を抑圧してきました。GHQと連携した文部省による朝鮮入学校閉鎖命令をめぐって激しい反対運動が展開され、米軍占領期に唯一発せられた「非常事態宣言」下で、民族教育が弾圧された一九四八年四月の阪神教育闘争は、済州島四・三事件と、時を同じくするものでした。このように、内外のアジア民衆の犠牲の上で経済成長を実現するという構造は、東アジアにおける冷戦体制の形成と深い関わりをもっています。

 日本はいま、戦後補償の不履行、自衛隊の海外派兵、ガイドライン改定にみられる日米安保体制の実質的強化などを通じて、アジア民衆に対する大きな脅威として立ち現れています。そしてまた「自由主義史観」に代表されるように、侵略の事実を隠蔽し、「誇りある自国史を」と訴える動きが強まっています。私たちは、このような現状を打破すべく、韓国からのよびかけに呼応し、冷戦の犠牲となった民衆の思いを心に深く刻み、東アジアにおける平和と人権の確立をめざすために、九八年済州島国際シンポジウムの開催に、心からの支援をおくりたいと思います。

 そして本年の第一回台湾シンポジウムを基礎とし、来年の第二回済州島シンポジウムを成功させることを通じて、再来年の一九九九年には、第三回シンポジウムを、私たちの主体的な力をもって実現していきたいと考えています。

 みなさんのご賛同・ご協力を心からお願いいたします。

     一九九七年一二月
一九九八年済州島国際シンポジウム賛同のよびかけ人一同

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声明書 「徐俊植(ソジュソシク)氏を即時釈放し済州4・3事件真相究明作業への妨害行為を中止せよ」

 さる11月4日、人権運動家・徐俊植氏が国家保安法違反等の容疑で逮捕された。我々はこの事態に深い憂慮を表明するとともに、徐俊植氏の即時釈放を要求する。

 今回の逮捕の容疑の中心となっているのは、徐俊植氏が執行委員長をつとめる第二回人権映画祭において上映されたドキュメンタリー映画「レッド・ハント」が国家保安法に規定する「利敵表現物」に当たるというものである。「レッド・ハント」は済州島4・3事件を題材としているが、すでに釜山国際映画祭において何の介入もなく上映されており、今回の法適用はまさに恣意的な判断であると言わなければならない。担当検事自身が問題は「誰がどんな目的で上映したのか」であると語っているように、これが大統領選挙を目前にしての思想弾圧に他ならないことは明らかである。かつて徐俊植氏を、徐勝(ソスン)氏とともに20年近くにわたって獄中に閉じ込めることとなった「学園スパイ団事件」がでっち上げられたのもやはり大統領選挙の直前であったことを、我々は想起せずにはいられない。

 しかし、この事態は単に「権力の濫用」と批判して済むような性質のものではない。「レッド・ハント」の上映によって徐俊植氏が拘束されているという事態に、我々は偶然以上のものを感じないわけにはいかないのである。韓国の民主化は、軍事独裁政権下の民衆の受難の歴史の真相究明・名誉回復とともに進められてきたが、4・3事件の掘り起こしを目指した映像表現が「利敵表現物」とされた事実は、韓国においては未だに冷戦の状況が厳然として継続していることを物語っているのではないか。10月には、やはり4・3事件を題材としたドキュメンタリービデオ「眠れない喊声 4・3抗争」を制作した金東満(キムドンマン)氏が連行されるという事態も発生しており、4・3事件を扱った映像表現が弾圧される情況が続いている。

 東アジアに冷戦体制が確立される過程で起こった4・3事件は、発生から50年近くを経てようやくいま、掘り起こしの努力が実りつつある。しかし、現在韓国で生じている事態は、4・3事件を再び忘却の淵へと葬り去ろうとするものに他ならない。21世紀の東アジアにおける平和と人権の確立のために求められるのは、それを大きく規制してきた冷戦体制の根底的な捉え返しであり、その忘却や、ましや再現であってはならない。

 映画「レッド・ハント」は虐殺現場の一つであったタランスィ洞窟のシーンから始まるという。発見されるやすぐに行政当局が入口を塞いだというこの洞窟の闇と、現在徐俊植氏を閉じ込めている永登浦拘置所の闇はおそらくどこかで、無数の歴史の闇とともにつながっているのだ。これ以上、そこに生きた人々の歴史を封じ込めさせてはならない。

 我々は、徐俊植氏の即時釈放を要求するとともに、4・3事件の真相を究明する作業への妨害行為に対して強く抗議するものである。

   1997年12月15日
                              東アジア平和と人権韓国委員会
                              国際シンポジウム「東アジアの冷戦と国家テロリズム」日本事務局                                          同            沖縄事務局
                                        同            台湾事務局局

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